TL小説ソムリエよむよむ感想日記

TL小説読みすぎな人生を綴るよ。オススメTL感想、レビュー、分析などなど。

鋼将軍の銀色の花嫁

感想を書いて投稿を忘れていたシリーズ。

あらすじ

鋼将軍の銀色花嫁 (レジーナ文庫)

鋼将軍の銀色花嫁 (レジーナ文庫)

うぶで寡黙な将軍×異形の手を持つ不遇ガールのほっこりラブ

錬金術や魔法のある中世ファンタジーな世界観。手の甲が生まれつき銀色に光る鱗で覆われたヒロインは領主の父に虐げられ、呪われた娘として隔離して育てられていた。

負債と引き換えに、異形の手を隠して北の国の強面な将軍に嫁ぐことになった…。

感想

現代的なファンタジー系ライトノベルで、読みやすい。

異種間婚姻談が好きなので読み始めましたが、この作者さんは世界観をしっかり持ったお話を描かれるので好みと合うとほか作品も続けて読みたくなる魅力があります。

ちょっとコミカルで、男子がへたれだときゅんとする方に小桜けい先生はおすすめですぞ。

雑記

異種間婚姻談は好きなのでシェイプオブウォーターは原作を読みましたが、女性がひどい扱いを受ける系なために腹が立った。ヒロインもさることながら、悪役の妻がかわいそうで気絶しそうになるよー!! 地獄かよー!

ちなみに異形ヒロインで自分の中での最強は『ゼルダの伝説トワイライトプリンセス』のミドナ。異形ヒーロー最強は『真・女神転生 if...』の宮本明。どちらも主人公と結ばれない流れなのが切なさ最高で死ぬ…。

覇王は黒の真珠姫に溺れる

磯野ー!外に出ると暑いからエロくてきゅんとする小説読もうぜ!!!! 熱にうかされて2件連続で投稿するよ!

あらすじ

覇王は黒の真珠姫に溺れる(ガブリエラ文庫) (ガブリエラ文庫 60)

覇王は黒の真珠姫に溺れる(ガブリエラ文庫) (ガブリエラ文庫 60)

かつて魔法が存在した、中世ヨーロッパ的な世界。

母の死を予知夢によって知ったヒロインは、数少ないわずかに魔法の力を宿す人間。

不吉な予知をしたことで姫でありながら王やきょうだいから忌み嫌われていたヒロイン。ある日、城の中で見つけた肖像画の人物が夢に現れ、呪いを解くために100回のキスを頼む…。

200年前に生き『覇王』と呼ばれたヒーローが、ヒロインの助力で復活。逆境においても前向きで優しさを持つヒーローにヒロインは惹かれていくが、隣国の王太子との政略結婚が持ち上がり…。

感想

話が進むにつれての世界観の広がりや物語の起伏が心地よく、よく1冊で書き切れるな〜と関心。amazonで見つかる限りの白石まと先生作品をとうとうコンプリートしてしまった。

白石まと先生の作品はヒロインの「こうしよう」という行動原理と未熟さ、そして成長が描かれていて、ヒーローも弱さを持った人間として描かれるためすれ違い展開も「こういうのあるよなぁ」とキュンとしてしまう。私の好きな人間の描き方でごちそうさまです!

今回の『覇王は黒の真珠姫に溺れる』もヒーローが「やんちゃでカリスマ性あるけど、以前は未熟だった」というのがうまく描写されていてうまいな〜と関心してしまった。未熟さがあってこそ少年少女の物語はキラリと光る気がするので、よき。

基本的に女子の描写に目がむく人間なので、「この男子やるなー」って思える作品に出会うと嬉しくなります。今後の新作もー!楽しみですーー!!

雑感

忙しくてわりとしろめ。switchの『わくわくどうぶつランド』体験版を遊んだら頭のネジが緩んでいたのに効いたのか、泣くほど笑ってしまった。意外とおもしろいのでは???

王太子殿下は純な騎士姫を手放せない

買ってから気がついたけど、Kindle Prime Dayによってガブリエラ文庫のあれやこれやが半額になっていました。火曜までぽい。

あらすじ

王太子殿下は純な騎士姫を手放せない(ガブリエラ文庫)

王太子殿下は純な騎士姫を手放せない(ガブリエラ文庫)

中世ヨーロッパ的な世界観。公爵令嬢のヒロインは8歳で王太子であるヒーローと婚約を結ぶ。ヒーローと出会った時の言葉を胸に、鍛錬を積み美しい女騎士へと成長したヒロイン。

いっぽうヒーローは毎夜街で遊び呆けるダメ王太子として成長、しているかのように見えたが…?

両片思いのすれ違いじれじれMAX。関係性が近いからこそ見えていないが、知れば知るほど相手への愛を深めるじんわりラブストーリー。

感想

タイトルの『騎士姫』って騎士なのか姫なのかどっちなんだよ、という気持ちがあって敬遠していましたが、読んでみたら鬼好みでした。

あとがきで作者が書かれているように、生真面目でまっすぐだけど、もろい未熟さもあるヒロイン。柔軟で賢いけれど、賢いからこそ迷い、ヒロインに導きを求めるへたれなヒーローの人物描写がおもしろい。

ヒロインから見たヒーロー像の移り変わりが物語のひとつのテーマになっていますが、賢いからこそカメレオンのように状況に合わせて自分を変化させて己を見失うヒーローは「こういう人って確かにいるな〜」と感じます。

能力があっても、まだ若く未熟な2人。お互い支え合ってがんばろう的な未来が見えてよい話でした!

中盤でヒロインがヒーローとすれ違い、出奔して謎の騎士と恋に落ちる展開は「気づけよ!」と内心つっこみつつもドキドキ感よき。(あとこういうデザインのミステリアス男子に個人的に弱い勢)

雑感

白石まとさんは、冒頭の3段落くらいで惹き込まれる「昔ながらの少女小説らしさ」が好ましいです。コバルト文庫みがある。

私はかつてコバルト文庫読者でお兄さんお姉さんの活躍に憧れていた少女でしたが、いまはBBAにメガ進化。少年少女の活躍を読んで「おまえらならできる!がんばれー!」と心の応援上映をはじめるようになってしまった。あるよね。

淫獣愛

淫獣愛: 私の心を奪った男 (オパール文庫 ブラックオパール)

淫獣愛: 私の心を奪った男 (オパール文庫 ブラックオパール)

あらすじ

舞台は現代TOKYO。ヒロインは感情表現が苦手であるがゆえに、つきあっていた男に別れを切り出さる。バーでやけ酒をするうちに酔いつぶれて、朝目が覚めると裸でホテルにひとり。

一夜の過ちと気持ちを切り替えようとするヒロインだが、事後の裸写真がメッセンジャーで届く。送信者あるヒーローは写真をネタにその後も関係を迫るが…脅迫から始まる意外としんみりラブ。

感想

このご時世にあきらかな犯罪!炎上案件だよ!と思いながら読み進めると、ダブルクーデレカップルで犯罪きっかけながらも超絶仲良しに進化する流れがうまかったです。

ヒロインの地味なかわいさが丁寧に描かれていて、人を好きになるってこういうきっかけも確かにあるな〜と感心。他人への違和感、というのはどんな人なのかな?という興味につながりやすいですよね。

ヒーローはクズ野郎みたいなことを冒頭するものの、職場の人間関係に悩むヒロインに「転職で解決するかは未知」と、だいぶ真っ当なコメントする常識人なことが面白かったです。

雑記

陰獣愛はタイトルが大丈夫か感あって購入に悩んでいましたが、読んでみたら骨太系なTLなのでよかったです。

TLってタイトルにインパクトあるけど、内容がかえってわからんなというの多い気がする…。

王子さま、育てました。

あらすじ

舞台は中世ヨーロッパを思わせる世界。貴族に生れながらも魔女に呪いをかけられ、17歳で成長が止まり老いることのない体となる。

世間体から森の奥でひっそりと永い時、隠遁生活を送るヒロイン。変わらぬ日々を送るヒロインだがある日、森に捨てられていた赤子と出会う。赤子は立派な青年に育つが…。

感想

タブーものか?とドキドキしつつ読みましたが、思いのほかいい話かよ〜! 永遠に生きるのは嫌だよ系のお話は、ベタながらもさみしさに共感して即泣ける。

同じジャンルの涙腺崩壊は『青年王と真白き花嫁』でもあったのを思い出しました。おとぎ話として定番の流れですが、よき。

雑記

気がついたら月1更新になっています。疲れによってなかなか書いて投稿まで至っていません。ぐぬぬ

日々考えすぎて脳がオーバーヒートしたため、20代の頃に先輩にすすめてもらった『人を動かす』を読み直したりしてました。

20代で初めて読んだ時は「まぁそうだよね」くらいの温度で読んだ記憶がありますが、いまになると人の心を尊重することの重要性と難しさは「そうだよね〜!」って気持ちで読める。あじわい深い。

Dカーネギーさんぱねぇっすわ!と思ったのちに大量にTLを読んで悟りの境地に達し、再び私は戦場に赴くのであった…。

殿下のお子ではありません!

けなげヒロイン描写がステキだった『元令嬢のかりそめマリアージュ』の栢野すばる先生が、子持ち主人公を描いた『殿下のお子ではありません』がkindle化されたので! テンション高めに読みました!

あらすじ

殿下のお子ではありません! (ハニー文庫)

殿下のお子ではありません! (ハニー文庫)

島育ちのヒロインはシングルマザー。

初恋の人と結ばれた後、相手は姿を消してしまい母親と二人で授かった娘を産み育てていたが苦労は絶えない。

娘に教育を受けさせたいと、王都に引っ越し仕事を探す中で娘の父親であるヒーローと再開するが…。

感想

あらすじだけ書くと「現代物ならよくある感じか?」という印象があるのですが、自分がどうにかせねばと意固地になるヒロイン、様々な経験を通してヒロイン大好きなヒーロー。2人の行動原理がうまく物語を転がして、「結婚はよ!」と読んで手に力が入る良作。

いたずらっ子で母親と祖母を疲れさせながらも、周囲の人の心を和ませるヒロイン娘の存在感もすばらしかったです。そりゃヒーローもメロメロですわ。

ヒロインヒーロー共に善人で、途中かわいそ感が高まって泣きそうになりつつ心温まるロマンティックなお話でした。

tl-novel-love.hatenablog.com

元令嬢のかりそめマリアージュもとっても素敵な物語で、けなげ不遇ヒロイン好きにはおすすめですぞ!!

雑記

よきコンテンツを読むと心が癒されます。

反面「こういうのみんな好きなんでしょ」とマーケティングの結果似た品質の低いコンテンツが量産され、結果的にユーザー離れを引き起こす現象を見ると悲しくなります…。本に限らないことですが。

きちんと熱意を持って丁寧に作られた作品がきちんと対価を支払われる商品として成立することで、読み手も書き手も幸せになる世界になりますように〜と願わずにはおられない。

勝負パンツが隣の部屋に飛びまして

待望のパンツが来ましたぞ!!

あらすじ

勝負パンツが隣の部屋に飛びまして (ソーニャ文庫)

勝負パンツが隣の部屋に飛びまして (ソーニャ文庫)

現代を舞台にパンツから始まるお隣さんラブコメディ。

野良猫のようなヒロインがお年頃の女性がそんな無防備ではいかん!とおかん系ヒーローに説教されつつ、餌付けされて色々あって武士の精神性を持つに至る。

感想

っあーーーーー! よかっ…た…。

ソーニャ文庫、作品紹介ページのサンプルテキストがツボな人ならば100%読んだ方がよいです。コミカルながらも丁寧でホロリと読ませます。

テキストの美しさ、キャラクターの愉快さ、登場人物の精神的成長…すべて好みでした。ありがとうございます(DOGEZA)

ヒロインのかわいらしさ、精神的危うさが違和感なく飲み込めて話の流れに納得感があり…よき…。

野良猫ヒロインへの餌付けがテーマとあって、食事の描写がよいです。過去に某名作ノベルゲームで飯の描写がおいしくなさそうすぎてイラッとした経験を持つ私ですが、なんちゅうもん読ませてくれるんや…! と心の中の京極さん(美味しんぼ)が盛り上がっておりました。

挿絵も話の雰囲気に合っていてよかった。ヒロインヒーローともにかわいい。

雑記

2017年にノーベル文学賞を受賞したカズオイシグロ氏が大学のディスカッションで、小説は他人の観点や考えをなぞることができる、映像とはまた異なる味わい方ができるコンテンツなのだと話されていたのをふと思い出しました。

カズオイシグロ氏は人間全体への関心を持って物語を描くタイプなのかなと想像しているのですが、書き手によっては「こんな世界があったらいいのにな、こんな人がいたら好きだな」という願望で書く人もいるなぁと。

物語を書く人と仕事をした際に「こんなに魅力的なテキストを描くが、人間には興味はないんだな」と感じたこともあり、創作という行為にどう取り組むか、作り手の源泉は何かを考えると深い…。