TL小説ソムリエよむよむ感想日記

TL小説読みすぎな人生を綴るよ。オススメTL感想、レビュー、分析などなど。

淫獣愛

淫獣愛: 私の心を奪った男 (オパール文庫 ブラックオパール)

淫獣愛: 私の心を奪った男 (オパール文庫 ブラックオパール)

あらすじ

舞台は現代TOKYO。ヒロインは感情表現が苦手であるがゆえに、つきあっていた男に別れを切り出さる。バーでやけ酒をするうちに酔いつぶれて、朝目が覚めると裸でホテルにひとり。

一夜の過ちと気持ちを切り替えようとするヒロインだが、事後の裸写真がメッセンジャーで届く。送信者あるヒーローは写真をネタにその後も関係を迫るが…脅迫から始まる意外としんみりラブ。

感想

このご時世にあきらかな犯罪!炎上案件だよ!と思いながら読み進めると、ダブルクーデレカップルで犯罪きっかけながらも超絶仲良しに進化する流れがうまかったです。

ヒロインの地味なかわいさが丁寧に描かれていて、人を好きになるってこういうきっかけも確かにあるな〜と感心。他人への違和感、というのはどんな人なのかな?という興味につながりやすいですよね。

ヒーローはクズ野郎みたいなことを冒頭するものの、職場の人間関係に悩むヒロインに「転職で解決するかは未知」と、だいぶ真っ当なコメントする常識人なことが面白かったです。

雑記

陰獣愛はタイトルが大丈夫か感あって購入に悩んでいましたが、読んでみたら骨太系なTLなのでよかったです。

TLってタイトルにインパクトあるけど、内容がかえってわからんなというの多い気がする…。

王子さま、育てました。

あらすじ

舞台は中世ヨーロッパを思わせる世界。貴族に生れながらも魔女に呪いをかけられ、17歳で成長が止まり老いることのない体となる。

世間体から森の奥でひっそりと永い時、隠遁生活を送るヒロイン。変わらぬ日々を送るヒロインだがある日、森に捨てられていた赤子と出会う。赤子は立派な青年に育つが…。

感想

タブーものか?とドキドキしつつ読みましたが、思いのほかいい話かよ〜! 永遠に生きるのは嫌だよ系のお話は、ベタながらもさみしさに共感して即泣ける。

同じジャンルの涙腺崩壊は『青年王と真白き花嫁』でもあったのを思い出しました。おとぎ話として定番の流れですが、よき。

雑記

気がついたら月1更新になっています。疲れによってなかなか書いて投稿まで至っていません。ぐぬぬ

日々考えすぎて脳がオーバーヒートしたため、20代の頃に先輩にすすめてもらった『人を動かす』を読み直したりしてました。

20代で初めて読んだ時は「まぁそうだよね」くらいの温度で読んだ記憶がありますが、いまになると人の心を尊重することの重要性と難しさは「そうだよね〜!」って気持ちで読める。あじわい深い。

Dカーネギーさんぱねぇっすわ!と思ったのちに大量にTLを読んで悟りの境地に達し、再び私は戦場に赴くのであった…。

殿下のお子ではありません!

けなげヒロイン描写がステキだった『元令嬢のかりそめマリアージュ』の栢野すばる先生が、子持ち主人公を描いた『殿下のお子ではありません』がkindle化されたので! テンション高めに読みました!

あらすじ

殿下のお子ではありません! (ハニー文庫)

殿下のお子ではありません! (ハニー文庫)

島育ちのヒロインはシングルマザー。

初恋の人と結ばれた後、相手は姿を消してしまい母親と二人で授かった娘を産み育てていたが苦労は絶えない。

娘に教育を受けさせたいと、王都に引っ越し仕事を探す中で娘の父親であるヒーローと再開するが…。

感想

あらすじだけ書くと「現代物ならよくある感じか?」という印象があるのですが、自分がどうにかせねばと意固地になるヒロイン、様々な経験を通してヒロイン大好きなヒーロー。2人の行動原理がうまく物語を転がして、「結婚はよ!」と読んで手に力が入る良作。

いたずらっ子で母親と祖母を疲れさせながらも、周囲の人の心を和ませるヒロイン娘の存在感もすばらしかったです。そりゃヒーローもメロメロですわ。

ヒロインヒーロー共に善人で、途中かわいそ感が高まって泣きそうになりつつ心温まるロマンティックなお話でした。

tl-novel-love.hatenablog.com

元令嬢のかりそめマリアージュもとっても素敵な物語で、けなげ不遇ヒロイン好きにはおすすめですぞ!!

雑記

よきコンテンツを読むと心が癒されます。

反面「こういうのみんな好きなんでしょ」とマーケティングの結果似た品質の低いコンテンツが量産され、結果的にユーザー離れを引き起こす現象を見ると悲しくなります…。本に限らないことですが。

きちんと熱意を持って丁寧に作られた作品がきちんと対価を支払われる商品として成立することで、読み手も書き手も幸せになる世界になりますように〜と願わずにはおられない。

勝負パンツが隣の部屋に飛びまして

待望のパンツが来ましたぞ!!

あらすじ

勝負パンツが隣の部屋に飛びまして (ソーニャ文庫)

勝負パンツが隣の部屋に飛びまして (ソーニャ文庫)

現代を舞台にパンツから始まるお隣さんラブコメディ。

野良猫のようなヒロインがお年頃の女性がそんな無防備ではいかん!とおかん系ヒーローに説教されつつ、餌付けされて色々あって武士の精神性を持つに至る。

感想

っあーーーーー! よかっ…た…。

ソーニャ文庫、作品紹介ページのサンプルテキストがツボな人ならば100%読んだ方がよいです。コミカルながらも丁寧でホロリと読ませます。

テキストの美しさ、キャラクターの愉快さ、登場人物の精神的成長…すべて好みでした。ありがとうございます(DOGEZA)

ヒロインのかわいらしさ、精神的危うさが違和感なく飲み込めて話の流れに納得感があり…よき…。

野良猫ヒロインへの餌付けがテーマとあって、食事の描写がよいです。過去に某名作ノベルゲームで飯の描写がおいしくなさそうすぎてイラッとした経験を持つ私ですが、なんちゅうもん読ませてくれるんや…! と心の中の京極さん(美味しんぼ)が盛り上がっておりました。

挿絵も話の雰囲気に合っていてよかった。ヒロインヒーローともにかわいい。

雑記

2017年にノーベル文学賞を受賞したカズオイシグロ氏が大学のディスカッションで、小説は他人の観点や考えをなぞることができる、映像とはまた異なる味わい方ができるコンテンツなのだと話されていたのをふと思い出しました。

カズオイシグロ氏は人間全体への関心を持って物語を描くタイプなのかなと想像しているのですが、書き手によっては「こんな世界があったらいいのにな、こんな人がいたら好きだな」という願望で書く人もいるなぁと。

物語を書く人と仕事をした際に「こんなに魅力的なテキストを描くが、人間には興味はないんだな」と感じたこともあり、創作という行為にどう取り組むか、作り手の源泉は何かを考えると深い…。

黎明の女王は愛に目覚める~精霊使いへの誓いのキス~

生きることに疲れたから、甘甘なファンタジーでも読むかな期がやってまいりました。

あらすじ

黎明の女王は愛に目覚める~精霊使いへの誓いのキス~ (ロイヤルキス文庫)

黎明の女王は愛に目覚める~精霊使いへの誓いのキス~ (ロイヤルキス文庫)

粗暴な物言いだが優しい黒髪ヒーロー×世間知らず銀髪王女

精霊を使役する力を持つ王女でありながら、父親に疎まれて城の離れで暮らすヒロイン(15歳 銀髪華奢ガール)。ある日、戦場に出て精霊使いとして侵略者に力を行使するよう、父王から命じられる。

争いを好まぬ心優しいヒロインだが、亡くなった愛する母の墓を作り直すことと引き換えに戦場に出る。隣国から侵略してきたという兵を精霊の力を借りて一時は退けたものの、精霊封じの剣を持った謎の騎士に攫われて捕虜となってしまう。

謎の騎士は敵国の王太子(ざっくりした物言いだが優しいイケメン黒髪ヒーロー)で、強い精霊使いとしての力を減らすために彼に抱かれてしまう。ヒーローを警戒するヒロインだったが、「野蛮な隣国に自国が侵略されている」という父王の話が真実ではないことを知り…。

感想

精霊使いなど序盤にファンタジーな設定が入ります、女王として世間知らずな少女が精神的に成長していく様子が中心に描かれます。

お約束ぽい構成ではありつつも、エロスと人物描写のバランスがよくメンタルに優しく読みやすいです。

ヒーローが粗暴めな物言いでありながらも常識人でクレイジーさはないですが、二人ともいい奴なためにピュアな恋愛ものとして読めて読後感よきでした。

雑記

4/4(水)発売の春日部こみと先生新刊『勝負パンツが隣の部屋に飛びまして』の紹介ページがてともよいと思っております。

TLのサンプルテキストって一般的にエロスなシーンなのですが、『勝負パンツが隣の部屋に飛びまして』は全年齢読める胸キュンテキストなのです!!

この関係性は買いでしょ!と決断しやすいので、超嬉しくなりました。

セックスは物語において相手の心に踏み込む表現のスパイスだよ派ですが、相手の心に踏み込んだ所だけ読んでもよくわからんな!という気持ちになりがち…。

ツッコむのが遅れましたが、タイトルすごいね!!

氷の王子の眠り姫

全世界待望、ボブカットのヒロイン…!!

中世のおとぎ話のような、呪いをかけられたヒロインの物語。

あらすじ

氷の王子の眠り姫 (ソーニャ文庫)

氷の王子の眠り姫 (ソーニャ文庫)

中世のおとぎ話のような世界観、長い眠りについていたヒロインをめぐる物語。

ヒロインが目を覚ますと、自分が記憶を失っていることに気がつく。そばで目覚めを待っていた男は自らを夫だと名乗るが…?

感想

冒頭のヒロイン記憶失いモードの描写があまり得意でない文体だったために読むのに少し時間がかかってしまったのですか、過去の記憶を少しずつ取り戻していく流れにはグイグイ引き込まれました。

なぜ眠りについたのか、ヒロインが愛した家族や友人はいまどうしているのか? ヒーローはいま何を思うのか? さまざまな記憶が切なさとともに思い出されるさまが泣ける…。

ヒロインの幼馴染と、ヒーローの関係性がいいかんじに描かれたことにグッときました。こういうポジションのキャラクターを雑に描かない作品って珍しい。

ヒロイン・ヒーロー以外の人物も生き生き描かれて、引き立て役にとどまらず物語に必要な人物として存在します。

ベタといえばベタなファンタジーストーリーなんですが、ベタなお話は単行本一冊に短くまとめるのはスキルを求められるため構成の美しさがキラリと光る作品な気がします。

作者の荷鴣先生はこの作品以外にも2冊ソーニャ文庫で書いておられるのですが、あらすじが一筋縄ではいかない感じだったために避けていました。

読んでみるとなかなか骨のあるお話だったので、ほか2作も読んでみよう…。

雑記

近所の本屋でソーニャ文庫3月の新刊は売り切れてました…。クッ、ライバルがいるとは…せいぜい楽しんで読めよ!! よければ感想もどこかで読ませてくれな!

孤独な富豪の愛する花嫁

富豪ものってまったく興味を持つことができず、タイトルだけで避けていたのですが食わず嫌いよくないな!と購入。

かわいそヒーロー好きは読め。

あらすじ

孤独な富豪の愛する花嫁 (ソーニャ文庫)

孤独な富豪の愛する花嫁 (ソーニャ文庫)

周囲から厳しい仕打ちを受け、人間不信MAXで全ての愛を諦めて生きてきたヒーローが、ヒロインと結婚して心の氷を溶かしていく話。

感想

人間不信な富豪ヒーローと、ヒロインが心を通わせるまでにページ数がかかりつつもヒーローの心の傷が深いことがきちんと説明されるために、ラストシーンのカタルシスたるやー!!!萌えみ!

ヒーローの背負う一族の業を終わらせる方法が作中でヒントが出されるものの、私の知性が追いつかず具体的にはどういうことだってばよ…と思っていたら、最後になるほどな〜!って思った。よかったな…!!グッジョブみんな!ってなる。

愛を望んで得ることは罪に繋がるために、全てを諦めてつれない態度を取るヒーローだが思いやりを見せるヒロインに心惹かれずにはおられない様もかわいい。よき物語でした!!

TL読みすぎてライバルキャラがただいじわるなだけな描写にうんざりしがちなのですが、ライバルなりのロジックが納得感あるのもよかったです。きちんと物語で動機と執念の理由が説明されていた。

雑記

明日発売のソーニャ文庫、山野辺りり先生と八巻にのは先生の新刊は即読みたいよー!でも、紙で買うと読み返せないんだよー! わーんどうすればー。