TL小説ソムリエよむよむ日記

TL小説読みすぎな人生を綴るよ。

【爆誕】ブラックオパール【暗黒】

フランス書院率いる現代TLを得意とするオパール文庫から『ブラックオパール』というレーベルが発表されました。

「執愛」「狂愛」「復讐愛」――。よりダークなストーリーを追求し、エロティックなシーンをたっぷり盛り込んだ新レーベルが、2017年9月から刊行開始。ぜひ黒の世界に酔い痴れてください!

http://opal.l-ecrin.jp/c/etc/fpo_0028.html

ソーニャ文庫がAmazonのTLノベルでだいぶ売り上げランキングの上位に食い込んでいる印象があったので、ほかレーベルもソーニャ的な甘々でない話を出しがちになっていました。そんな中、オパール文庫は正面からぶつけてきたな〜!

ソーニャ文庫はここ最近、とりあえずエロければいいというわけではなく、小説を読むのが好きな女性に対してちゃんと読める話を渡すという傾向が強いように感じています。

対して、ティアラとオパールはわりと軽めに読めるテイストが多いので、もしかしたら同じダーク路線でも読者の住み分けができるのかも。読者が作品を探すのに分野が特化しているとありがたいので、今後に期待です。

余談 BLを読んだ話

囀る鳥は羽ばたかない 1 (H&C Comics  ihr HertZシリーズ 129)

囀る鳥は羽ばたかない 1 (H&C Comics ihr HertZシリーズ 129)

上記作品が福山雅治が評価したという話題をみかけ、もしや漫画読みがおもしろいと感じる実力派作品なのでは?と思って、読んでみたら確かによかった。退廃的かつパサパサしている。

TLもパサパサした雰囲気の話があってもいいのになぁと思いつつ、読み手が同性が辛い目に合うとかバカだとついてこないのかも…など色々考えさせられました。少女漫画やTLにおいて、読み手が主人公に対してどういうスタンスになるかというのは興味深いです。

嫁き遅れの奥様は古城で溺愛される

嫁き遅れの奥様は古城で王子に溺愛される (ガブリエラ文庫)

嫁き遅れの奥様は古城で王子に溺愛される (ガブリエラ文庫)

訳ありで姉の名を名乗って生きるヒロイン(18)が、姉の25歳設定で甘い系フェイスだけど激強な第三王子に嫁ぐことになり古城で溺愛されます。

あらすじだけ書くとタイトルまんまで相当に普通なのですが、だいぶ高いレベルで萌えました。

ヒーローが物腰柔らかで優しく、あまりきちんとした教育を受けた事がなく失敗してしまったヒロインを「そういうのはダメだよ」と叱るのです。

TLでヒーローから説教というと、読み手がババアゆえ器の小さい小童め!という気持ちをヒーローに対して抱きがちなのですが、本作のヒーローはこいつ良いやつじゃん…と思えるまっとうな叱り方でした。

特殊な事件は起きないのですが、ヒーローのヒロイン見守り甘やかし感が気持ちの良い作品でした。ヒロインの呼び方が「奥さん」なのもかわいい。

話の中身とはあまり関係がありませんがこの作品のヒーローは第三王子ですが王位を継ぐ気がなく、きょうだいに王位を譲ろうとしているのでTL界においてめずらしいなと感心しました。

王子設定だと長男でなくても棚ぼたで王になることが多いですし、乙女ゲームにおいても王位継承権が高い方が人気度に影響する設定と読んだことがあります。

この愛は、異端。

番外でTL的?漫画の感想。女子大生と悪魔の…家族愛ラブコメ…?

不運の連続で天涯孤独の少女。豊満な身体ゆえに引き取られ先で性的虐待に合い、絶望して自殺を試みるがうまくいかない。偶然入手したあやしい本で、悪魔を召喚!少女は稀代の美しい魂の持ち主とかで、えろえろなキスを代償に悪魔に保護者になってもらう話。

オカルト感のある絵柄と展開で好みは分かれると思いますが、テンポの良いコント感がありラブコメ枠作品かなと思いました。

豊満ボディのわりに子供っぽい少女を悪魔は子供扱いしまくりですが、少女は悪魔が「契約のために優しくしてくれているのだ」ということにモヤモヤ。自分を愛してくれる男性を求める少女だが、悪魔が許すはずもなく。少女の知らないところで悪魔がライバル男子に精神攻撃を行うあたり、ソーニャ感のある話です。

濡れ場描写はありますが、メンタルでの切なさをメインに描いた作品で女性にも読みやすいかなと思います。女性作家の作品かな?と思ったがwikipedia情報によると男性作家らしい。

1巻ですがこれは新刊が出たら買っちゃう系。この気持ちのすれ違いかげんを、どう落とし前をつけるのか見届けたい。

さいきんは人外ジャンルが流行っていますが、クトゥルフお姉ちゃんの『姉なるもの』は絵が好きです。ショタなど興味ないと思っていたが、お姉ちゃん…いい…。こっちは話はそんなにないけど…。

変人作曲家の強引な求婚

変人作曲家の強引な求婚 (ソーニャ文庫)

変人作曲家の強引な求婚 (ソーニャ文庫)

視覚障害のある天才作曲家のヒーロー×不憫な境遇なヒロイン。

視覚障害ゆえに音に敏感な天真爛漫系のヒーローが、ヒロインの声を気に入って謎のプレイを要求するハイテンションなラブコメ。家族に虐待されていたけれど、ヒーローに救われるシンデレラ展開。

全編にわたって明るい雰囲気ではあるものの、ヒーローが視覚障害ゆえかドラゴンボール孫悟空的な感情がわからない系キャラで「大丈夫かこいつ…」と母性本能をくすぐられる部分があるかも…。ヒーローは狂人ではあるが、いいやつなので安心して読めます。

テキストで胸が大きいと評されたヒロインが、挿絵でいい感じの豊満さに描かれておりグッド…と感じました。胸にはそこまで興味がない気がしていたが、いい画角のイラストだなと。

そのほか 目が見えないTL

登場人物の一時的な視覚障害設定って誤解やミステリーとして物語にスパイスになるし、微インモラル感もあって見つけたら読んでしまっています…。

公爵様の読書係?手探りの愛撫? (ヴァニラ文庫)

公爵様の読書係?手探りの愛撫? (ヴァニラ文庫)

ヒーローが視覚障害

暗闇に秘めた恋 (ソーニャ文庫)

暗闇に秘めた恋 (ソーニャ文庫)

ヒロインが視覚障害

白骨の貴方に臓物と愛を

呪いによって白骨の姿で生きる元婚約者のヒーローと、姿が変わっても気にしない! 大好き! という執着によってラブラブするヒロインの中世ファンタジー舞台TL。白骨でもエロはある。HENTAIすごい。

ムーンライトノベルで連載されていた作品の書籍版で大幅加筆によって登場人物の心理描写が細かくなっており、それによって書籍版はヒロインの狂い度が高くなっています。2巻完結。

webから書籍ならではのテキストの不安定さを若干感じますが、骨ラブを書籍化した出版社は勇気あると思うし、書き手が骨について調べて書いたことも評価したい。

骨男子はジャンルとしてほぼ無いと思うのですが、人でない姿で真の愛を試されるのは『美女と野獣』的で王道と言えば王道でしょうか。

骨ヒーローが苦労ゆえに「こんな姿で愛されるはずがない」と臆病になる心理は、かわいそ男子が好物の私的には100点です。TLは俺様ヒーローが多いですが、不憫で受け身ヒーローもたまには良いと! 思いますよ!

骨密度 ★★★★★

TLあるある雑記

ブログのデザインを整理して、問い合わせフォームへのリンクをつけました。
インターネットの片隅で兼業ライターをしておりますので、TLについて物申して欲しい方はご連絡ください。

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ここからは雑記で…ムーンライトノベルもよく読んでいます。
終わりの長さを想定して書かれた話の方が読みやすいのと、書き手にお金が入る形で購入して応援したいので書籍を購入するほうがメインです。ただ、書籍では「売れない」とされて書けないテーマを単独で書いている作家さんもいるので、これはムーンライトノベル(というかネット連載)ならではだな〜とネットで楽しませていただいています。

ネットの作品はエピソードやジャンルに流行りがあって似た作品が増えていく傾向が強いですが、TLもお約束ってありますよね。

TLのお約束は「夢小説あるある」に近いかなと思っています。

matome.naver.jp

まとめを読むだけで床を転げ回る気持ちになりますが、私が最近あるあるだなと思っているのが…

  • 賢く、無条件で権力にかしづかない。権力や富に価値を感じない。
  • 自分の美しさに無頓着だが、密かなファンが多い美女
  • 王族や富豪に庶民的な手作りお菓子をふるまって、ほっこりされる
  • 孤児院など慈善事業に熱心
  • 木に登って落ちて、ヒーローに助けてもらう

といった要素でしょうか。

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木登り率については、幼馴染+おてんば設定だと高確率で登りますね。

なんで似たような設定が多いんだよ!思いますが、TLとかラノベにおいて関係性を描くためにエピソードや設定をきちんと説明をしようとすると、読者が離脱する可能性が高いのかなと推測しています。上記のお約束を使うとヒロインがいい人で、ヒーローに好かれる理由が読者にすぐ伝わるので便利かなと。

先日「一輪車を愛車にするミニスカ婦警」の男性向けAVを機会があって見ました。「なぜ一輪車なのか」という設定について説明するのは困難だし、約束から逸脱すると、一気に説明することが増えて大変だな…と感じました。設定がお約束でなく謎めいていると、ユーザーが気になって食いついてくる可能性もありますが…。

お約束設定でも、料理によっては十分に読み応えがある作品になります。なので、似た設定が悪とは思っていません。

でも、賢い女性が「そんな能力は不要」と言われつつも、ヒーローに認めてもらってサクセスする話がメジャーなのをみると「読み手や作者の女性は、賢いことで生きることに苦労しているのかなぁ…」としみじみしたりします。

かつて私も仕事で「こういうのは女にはわからない。できない」と言われた経験もあるので、世の女性の苦労を思って切なくなるのでした。そういう思い込みに満ちた男性ばかりでもないですけどねー。

太陽の君と陰の王太子

エロなし?TLで男女双子の入れ替わり、すなわち女装&男装の特盛ファンタジー『太陽の君と陰の王太子』を男装カテゴリで感想を書いておきます。エロスをメインにしたレーベルではないのですが、性描写は物語の都合上ちょいありです。

男装レビューとしては、100点でした。

王となる人間の花嫁が神託で決まる世界。男女の双子は不吉という言い伝えによって幼い頃から引き離されるヒロインと弟。
自分が男性であると信じて、王子を慕って騎士を目指すヒロイン。運命のいたずらで王子の花嫁候補の巫女の一人として神殿で暮らす弟。どこか陰のある王子を交差点として、姉弟が再会してなんやかんやする話。

ベタな設定ながらも、それぞれの行動理由や気持ちを丁寧に描いた物語で、ブラボー…(静かに立ち上がって拍手)みたいな気持ちで読み終えました。王子がヒロイン大好きで、変態っぽくなっているところがよい。

挿絵が繊細で、ヒロイン&弟を危うい中世的な雰囲気で描いているのも、お話にあっていてよかったー。