TL小説ソムリエよむよむ感想日記

TL小説読みすぎな人生を綴るよ。オススメTL感想、レビュー、分析などなど。

暴君皇子の執愛

まだインフルエンザで自宅待機しております。人生は95%くらいは予定通りにいかないし、「フルで頑張ればこのくらいできる」と算段をとっても色々な理由でフルで動けなくなる法則。

せっかく寝て暮らしているし…と、先日読んだ『鋼の元帥と見捨てられた王女』が超面白かったため同作者の別作品を読んでみたところ、これがまた最高でした。なんで今まで読んでなかったの?人生の60%無駄にしていたのでは?

あらすじ

暴君皇子の執愛 奪われた純情 (ガブリエラ文庫)

暴君皇子の執愛 奪われた純情 (ガブリエラ文庫)

中世アイルランドを思わせる舞台。ヒロインは帝国の従属国の姫。幼い頃より帝国に出仕し、完璧イケメン皇子であるヒーローが周囲に隠している一面をはからずも知ってしまう。

もしも自分の秘密を周囲にバラしたら、故郷の家族を処刑してやるという皇子の脅しを真に受け、ヒロインはヒーローに対して「秘密を生涯守り、皇子のペットになる」と勢いで誓う。

やがて時が経ち、ヒロインは直属侍女兼ペット的なポジションでヒーローを支えていた。皇子として清廉潔白・文武両道な完璧な人間として振る舞っているが、ヒロインにだけは横暴で腹黒な一面を見せるヒーローに結婚話が持ち上がり、二人の関係性が変化し始める…。

感想

めっちゃ萌ゆるやん。やばくない? という知性の退化した感想が出てきた。

ヒロインは小動物系天然ガールで、無自覚な両片思い。早く気がつけよ的なじれじれストーリー。

ヒーローが完璧人間でありながら、メンタル弱くてヒロインに依存して子どもっぽく振舞ってしまうさまが自然に描かれていてグッと来ました。イッツキュート。

お話の冒頭から二人の関係性にわくわくできる、よき構成&文章力です。文体と設定が合う人ならしょっぱなから「これは面白くなるな」と確信できます。

二人を取り巻く人間関係や舞台についてラブストーリーを侵食しないほどよい量で情報が読者に与えられて、お話を読むことが好きな人は想像が膨らんでたまらん感じ。

受け身なヒロインのように見えて、最後に「彼とともに歩んでゆこう」とたどり着く答えが人間賛歌で、あんなにボンヤリしていた子が…とグッと胸にくるものがあり。

この本を読むきっかけとなった同作者の作品『鋼の元帥と見捨てられた王女』も、人の精神的成長が描かれていたので読後感が素晴らしかったです。読んでみてよかった〜〜!

雑記

両片思いの状態で、ギリ本番でないプレイを繰り返すシチュエーションに萌える自分を発見してしまった。

鋼の元帥と見捨てられた王女

インフルエンザの猛威から逃げ切ることが敵わず、TLを読んでゴロゴロしています。弱った時に小難しいノンフィクションやビジネス書なんて読んでられっか!

あらすじ

鋼の元帥と見捨てられた王女 銀の花嫁は蜜夜に溺れる (蜜猫文庫)

鋼の元帥と見捨てられた王女 銀の花嫁は蜜夜に溺れる (蜜猫文庫)

特殊な知識を持った魔女と人がかつて共に住んでいた、中世ヨーロッパを思わせる世界観のお話。魔女は迫害されて、遠い国に移り住んだり、身分を隠して暮らしている。

魔女の血を受け継ぐヒロイン(銀髪ストレート18さい)。魔女の能力を持った母親は、父である国王を誑かした罪で処刑され幼いヒロインも幽閉されて暮らす。隠遁生活を送るヒロインの元に王となった異母兄が訪れ、優秀な軍人である従兄弟のヒーロー(黒髪29さい)に王である自分の頼みを聞くよう説得を依頼される。

父を誑かした魔女の娘であるヒロインを強く憎む異母兄は、決められた期限内にヒーローを説得できなければ処刑と宣告する…。

感想

よき萌えでした。ある意味においてはテンプレな群像ドラマではあるものの、TL的なテンプレとはいい意味で外れたキャラクターの描き方をしていて面白かったです。

ヒロインとヒーローの閉ざされた世界を描くというより、二人を取り巻く人々と人間関係の変化が描かれた上で「なぜヒロインは辛い境遇に置かれているのか」が綺麗に解決されて読後感もよかった。

ラブとしてはヒロインとヒーローとの関係性がかわいらしい…。ヒロインは特殊な性格ではないものの、大好きゆえにヒーローをアグレッシブに誘惑するさまがかわいらしい。お互いを思いやるストレートなラブラブカップルで、読むことでぎゅんぎゅん萌え癒される感あります。快楽に弱い魔女ヒロインすっきー。

個人的に「この描き方は好きだなー」と思ったのは、ヒーローが過剰にスーパーヒーローとして描かれなかった部分でしょうか。優秀な軍人として複数の問題を解決する実力者ではあるのですが、地位的には自分より位の高い人間がいつつも地道にヒロインを助けた感じも◎。

新婚ごっこのハズでしたが 幼馴染と年の差なかよし夫婦になりまして

幼馴染ラブ読みたい欲によってセレクト。現代のラノベってタイトル…長いですね…。

あらすじ

現代日本が舞台で、38さい政治家DTのヒーロー×22さい琵琶楽師ヒロインは旧くからの家のつながりで幼馴染。

幼馴染とはいうものの歳は離れており、大人になったヒーローと疎遠になっていたがヒロインの就職をきっかけに利害が一致し、二人は偽造結婚。

ビジネスライク?にルームシェアをする二人が、少しずつ距離を縮めていく真面目系ラブ物語。

感想

幼馴染の関係性が変化するって萌えな気がする!と思い立って幼馴染ジャンルで探した作品ですが、『ねねね』に続いてDTモノの紹介になってしまった…。

現代モノなので突飛な人物設定ではないですが、DTならでは?で、他人にどこまで踏み込むべきか、どう接するか悩みながら二人が関係を築き上げていくエピソードが丁寧でよかったー。「他人に踏み込むことへの畏れ」は、肉体的なふれあいを描くTLならではで複雑な描き方ができるテーマな気がしています。

幼馴染というには関係性薄めなのですが、家同士の縁やヒーローと父親との確執の描き方が大人の女性向け小説ならでは感がありました。

ヒロインが琵琶楽師という設定も、なかなかに面白かったです。TL界において楽器スキルを持ったヒロインは不思議と少数派な気がする…。重要な場面で琵琶の音色が描写されるのですが、自分が教養がなく琵琶の音色を意識したことがなかったので実際に聴いてみたくなる。お話きっかけで文化に関心を持つっていいですね(でも、読んでいるのはエロ)

雑記

本を読んだり映画を見たりするインプットの時間の倍はアウトプットの時間も欲しいので、一日が50時間あったらいいなー。あと無限に湧き出る富が欲しい。

【番外編】ねねね

面白そう!と思った乙女小説がkindle化されておらず、kindleになったら読もうと思って記憶を失うことを繰り返して2018年2月になっていました。最後に記事を書いたのは12月…!しかもわりと性癖を疑われる感じのエントリで止まっていた…。

1月はビジネス書やノンフィクションばかり読んでいたのですが、SAN値の削られた心を癒すためにナイス萌えーるなご本も少しだけ摂取したので感想をしたためておきます。

ねねね

ねねね (デジタル版ガンガンコミックス)

ねねね (デジタル版ガンガンコミックス)

大正浪漫な世界観で、怪異を視る能力を持ったミステリアスな仮面男子(37才DT)と天然ガール(16)のほのぼの新婚ライフストーリー。掲載誌は月刊少年ガンガンでエロスではなく、ウブ(ねんね)なふたりのほっこり胸キュンなお話です。

ミステリアスで感情が読みづらいが、中身はへたれという男子に弱いので満点。大事件はなく日常系のお話ですが、細かな心の機微がよき絵で描かれていてキューーン!1巻完結なことが惜しい〜!

このお話は「これからどうなるかな」と想像させるところで終わって、読み手の中であれやこれやwktkするのも味わいなのかも…。ごちそうさまでした(鼻血を拭きながら)

雑記

ソーニャ文庫の電子書籍化ペースが早まるというお知らせが流れていて「やったぜ!」とガッツポーズを取っております。本を大量に読むタイプの人間は、物理で本を買い続けるとスペースを圧迫して保管しておけない弱点があるので電子書籍化助かる…。

桃蜜姫

前回の変態ヒーローセレクションを描くために蔵書を見直し、『王太子の情愛』の作者である奥山鏡先生のクレイジーなセンスを再発見して『桃蜜姫』を読むに至りました。

あらすじ

桃蜜姫 騎士に捧げる甘い雫 (プリエール文庫)

桃蜜姫 騎士に捧げる甘い雫 (プリエール文庫)

中世ヨーロッパあたりを感じる世界観。

『桃蜜姫』と呼ばれ育てられる彼女たちが口にするのは、桃の果実と少しの塩だけ。彼女たちは甘い香りを漂わせ、体液は果実のように甘く閨で男を楽しませる存在となる。だが、桃しか口にしない彼女たちは短命だった。

閉鎖された空間で桃蜜姫として育てられ、己の運命を諦めて売られるのを待つヒロイン(16歳小柄)。傷ついた騎士(黒髪)を自らの体液で救い…。

感想

想像以上の体液ごっくんプレイでしたが、キャラクター描写が魅力ある感じでギャップすごい。性描写は男性向け作品ぽさありつつも、心理描写はたしかに女性向けで混沌としたバランス。

冒頭から『大変な事態だな…』と思わずつぶやくし、中盤でも『初心者なのに高度すぎるプレイよ…』と思わずつぶやいてしまう。ヒロインの魔性の魅力おそるべしです。

好みが分かれると思いますが、男性向け性描写が平気な読み手ならば楽しめる作品ではないでしょうか。男性向け性描写の耐性がないと「正気か?」と感じる可能性微レ存。

作者の奥山先生が2017年TLまわりで作品をお見かけせず、去年『王太子の情愛』を読みつつも、激しさで呆然として感想を書くに至ってなかったことが悔やまれる…。過疎ブログのため作品の売り上げに貢献することはないものの、いいなと思った作家さんを応援したい気持ちがあるので。

どこか別の名義で、新たなHENTAIを書かれておられるといいのですが。ひっそりと応援しております…!

雑記

知らなかったけどじつは面白い、みたいな作品をもっともっと見つけたいよー! ぐぬぬ

TL小説 HENTAIヒーロー 4作品

HENTAIのHは、HEROのH!

男性向け成年漫画では特殊プレイは通常営業ですが、商業TLノベルでは一般的な性描写があって、セックスや特殊な状況はヒロインとヒーローが心を通じ合わせるうえでのスパイス的に扱われることが多いので、そこまで特殊な激しいプレイは多くない印象があります。

だが、ときおり出現する特殊プレイ愛好家ヒーロー、あるいはメンタルとして変態なヒーローで印象に残っている作品を4冊ピックアップしました。HENTAIと書いて罵っているようでいて、少数派の変わり種ストーリーを称えています。

理由があって特殊プレイをしているだけで、メンタルとしては正気を保っているヒーローもいるのが、まとめていて悩ましい感じなのですが…。

朱雀の皇帝は柔肌を食らう

朱雀の皇帝は柔肌を喰らう (ガブリエラ文庫)

朱雀の皇帝は柔肌を喰らう (ガブリエラ文庫)

オリエンタルな世界観で繰り広げられる、女体盛り純愛ストーリー。ヒロインの裸体にご飯を盛って、ヒーローがいろんな意味でお召し上がりになります。

食欲からの性欲をすがすがしく描いており、感動をおぼえました。理由あっての女体盛りであり、ヒーローは精神的には正気を保っています。

シチュエーションをメインに据えつつも、お話としてもうまい感があり意外性と愉快さともに楽しい作品です。2017年12月現在kindle unlimited対象ですぞ。

王太子の情火

王太子の情火 (ソーニャ文庫)

王太子の情火 (ソーニャ文庫)

NTRと異物挿入プレイ。ヒーローはガチ変態メンタル。

ヒロインと心通わせていた婚約者の男子がいるが、目の前でヒーローがNTRる上に、婚約者の顔を隠し&体の自由を奪った状態で快楽堕ち状態のヒロインに口で奉仕させ、事後にヒロインに奉仕した相手が婚約者であったことを明かす鬼展開。

NTR耐性を持っている気がしていましたが、ヒロインと婚約者の間柄が丁寧に描写されるために読み手も思わず絶望!

先にご紹介した女体盛りの『朱雀の皇帝は柔肌を食らう』と同じ作家さんで、高度なHENTAIを描くスキルを感じます。変態を描きつつもお話的にも破綻しておらず、なかなかTLでみない表現のお話を描かれますね。っょぃ。

つまさきに甘い罠

優しいようで相手を痛めつけて監禁したい欲求のある、精神面で真性のサディストヒーロー。母親からの虐待によって、サディストとして育ってしまった…という現実味のある設定。

大人になると、親から受けた虐待によって性や認知の歪みが形成される設定に超リアリティを感じるため、読んでいて痛いというより悲しさが高まってくる。このお話は、そんな歪みが救われていくお話ですが…。

2017年12月現在kindle unlimited対象ですぞ。

令嬢は淫らな夢に囚われる

令嬢は淫らな夢に囚われる (ハニー文庫)

令嬢は淫らな夢に囚われる (ハニー文庫)

今回のテーマまとめを書くに至った作品。

裕福な商家で働くヒーローと、一人娘のヒロインとのラブストーリー…ですが、ヒーローがヒロインに薬を盛って意識を混濁させた状態で睡姦を繰り広げている。

わりとHANZAIなうえに、昼間はそういった行為はないものとしてヒロインに接しているため、メンタル面での変態みとして超強えなと感心しました。

いわゆる両片思いなので結果オーライかつネガティブな状態ではないですが、ヒーローが涼しい顔してクズな気もする。GOOD HENTAIでした。

まとめ

いかがでしたか? ざっと思いつく変態ヒーローをまとめましたが、TL小説界は広く、趣味趣向はさまざまなのできっとまだ見ぬHENTAIがたくさんいると思います。

好みのHENTAIをみんな見つけてみてくださいね! (まとめサイトにありがちな、虚無い結び文ぽい感じ)

書いてみたら痛そう系の人が多くなってしまった…やわらか変態系はまた別途考えてみます。

【雑記】EP.8を観て未来のTLに思いをはせる【ネタバレなし】

はやりに弱いマンとして、StarWars EP.8を観てまいりました。かわいそ男子好きのため、全シーンで笑顔。

EP.4公開から40年が経過して、「女性はこうだよね〜」みたいな世間のイメージが変化してきた(あるいは、変化させようとしている)のだなぁと観てしみじみ感じました。女性だって働くし戦うし、管理職にもなるぜ的な…。

女児が好きな遊びを選べるレゴ

近年おもちゃのレゴにはまっているのですが、女児向けのレゴで近年ロボット作り好きの女児キャラクターや、DC super hero girlsという女子ヒーロー製品が出ていて楽しいです。

レゴ (LEGO) フレンズ サイエンススタジオ 3933

レゴ (LEGO) フレンズ サイエンススタジオ 3933

ヒーローものだけではなく、定番のプリンセスやファンタジーなエルフみある世界観の製品もあり、女児だったらプリンセスでしょ、ではなくて、各自が好きな世界を選んで遊べるのって素敵。

レゴ (LEGO) エルフ 水のドラゴンの冒険 41172

レゴ (LEGO) エルフ 水のドラゴンの冒険 41172

考えるな!感じろ! で好きなものを選べたら

女性だからこうあるべきという価値観に抑圧されるままではなく、反発するわけでもなく、自然と自分が好むものを手に取って楽しんで学べる世界であってほしい。女性だけではなく、男性も!

出産など逃れられない身体的な役割はもちろんありますが、性差関係なくね?みたいな役割はみんな好きに選択できるようになってほしい。

私の世代(私と周囲の人だけかもしれないけれど)は男性と同じ働きをせねば!と従来の価値観に反発することを期待されて応じた世代だった気がするので、次世代はさらに自由に生きられるようになっているといいな〜。男性と同じ働きを目指すのは、向いている人もいたけれど、向いてない人もいたので。

TL小説はヒロインが無力であったり抑圧されていたり、極端に男性に反発したり…のような設定が多いけれど、これって時代だよね〜と未来に語られる日がくるのではないでしょうか。人類の価値観や文化はずっとベストを求めて変化し続けて、滅びるまでずっと過渡期ですね。

未来のTLを読むために、霊体として本屋を見守るジェダイになるべく修行を積んでおこうと思います。