TL小説ソムリエよむよむ感想日記

TL小説読みすぎな人生を綴るよ。オススメTL感想、レビュー、分析などなど。

略奪王と女海賊

闇落ちしてエネルギーを失っていました。萌えキュンなお話を読み、脳をとろけさせてリセットするぜと思っていたものの、ここ数週間ぐっとくる話に出会えずにいました。

ここは心の癒しを求めて王道作品を読もう…と考え、TLらしからぬ文体で骨太に人を描くベテラン花衣先生の作品を読むことに。

感想

略奪王と女海賊 ~愛と束縛のエルドラド~ (シフォン文庫)

略奪王と女海賊 ~愛と束縛のエルドラド~ (シフォン文庫)

家族を愛する女海賊が評判の悪い王様に捕まって…という、王道ラブロマンスなお話なので今回はあらすじの説明ははぶきます。

王道なラブロマンスながらも、手を抜かずに人を活き活きと描いていてヒーローもヒロインもめっちゃかわいらしい! 登場人物の挫折と成長、ラブ、カタルシスも手を抜かない盛り盛り展開。

最初「女海賊設定ってどんな感じか想像つかんし、萌えるかわからんなー」と読むかどうか迷ったのですが、自分が知識ないから避けるのはよくないなと猛省。萌え&燃えでした。

ヒーローは俺様だけど不完全な青年で、挫折とヒロインへの求愛を経てよき統率者として成長するさまが人間的でよい。ヒロインは幼さと激しさ、祖父譲りの海を渡る才能が描かれてソークール。

メインの二人をとりまく登場人物も、チラリ出演ながらもとても魅力的です。愛情に溢れた人間の描き方をされる作家さんで、私の闇落ちした心がシュワシュワ漂白されていくのを感じます。こんなお話を描く人がいるなら、まだ世の中捨てたもんじゃない。

なにより、ヒロインの祖父! 伝説の海賊だが今は丸くなって隠居してる、という背景だけ描かれているのか…と思わせておいて、めっちゃいい所で持って行きよるしイラストもめちゃくちゃいい。おいしすぎるし、一人称がまたキャラが立っていてニクい!

こちらの作品はヒロインとヒーローのキャラクターデザインも「かわいー!」と声に出しちゃうかんじで、だいぶ好きでした。よき挿絵…!

いやー、全てがよかったです。花衣先生の作品見つけられる範囲で全部よもう。文体や人の描き方の好みがわかれる作家さんだと思いますが、私はめっちゃしゅき。