年始年末は細かいことを考えずに、ラブっていいですねーと思いながら脳をとろけさせて暮らしたい。
あらすじ

- 作者: 花川戸菖蒲,アオイ冬子
- 出版社/メーカー: 二見書房
- 発売日: 2014/08/11
- メディア: 文庫
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ヨーロッパ〜中央アジアを思わせる架空の国々を舞台とした物語。
周囲より進んだ治水・下水技術を持つが、傲慢な政治を行う国の姫であるヒロイン。箱入り娘として外の世界を知らずに暮らしていたが、ある日復讐のため攻め入ってきた蛮族に国は滅ぼされ捕虜として外の世界に連れ出される。
蛮族のリーダーであるヒーローは粗暴だが悪人ではなく、箱入り娘であるヒロインには想像もつかない市井の暮らしや多様性を見せて無知を悟らせる。
傲慢だが王女として成長しようとするガッツのあるヒロインに、ヒーローがベタ惚れしていく物語。
感想
ヒロインが高飛車で女子キャラの知性が低めに描かれるためたいぶ好みが分かれる作品であると思いますが、男性陣は魅力的に描かれています。
特にヒーローは他国からは粗暴に見えるが、他人への思いやりを持っていて人気者。しかも強いぜ!みたいな所が存分に描かれていてイケメンみが溢れています。くるくる天パ黒髪なのも、よき。
この作品はヒロインが外の世界を知って優しくなるだけだと面白くなかった気がしていて、後半にヒロイン主体で手に汗握る活躍を繰り広げて「こいつ…やりよる」と感じる漢気を見せるのがよかったです。ヒロイン△。
異国情緒と異文化への戸惑いが描かれる作品ってワクワクします。ヒロインが出会う食べ物の描写もおいしそう。
同一世界観で従者を主人公に据えたスピンオフ作品も読んだのですが、そちらでも「箱入り娘」のヒロイン・ヒーローの関係性の変化が描かれていてよきでした。